テレコムスタッフ

視聴率あれこれ

昨日のW杯日本・オーストラリア戦の視聴率は49％だったそうですね。（関東地区・ビデオリサーチ）　視聴率は、我々テレビ番組を作る人間にとって大事な指標です。この数字に振り回されてはいけないのですが、一方でこの数字を無視した番組作りも有り得ません。
うちの会社には、毎朝バイク便でビデオリサーチから「テレビ視聴率日報」が届きます。日報は１枚の紙で、表と裏に、前日の各局、各番組の視聴率の一覧が印刷されています。（月曜日には週末分がまとめて届きます）この紙をデスクの人は分厚いファイルにとじるのですが、よく色々な番組のプロデューサーがこのファイルを覗きにきます。
まず見るのが、自分の番組の数字、そして同じ時間帯の他局の番組（裏番組）の数字、さらに、自分の番組の前後の番組の視聴率を見ます。（特にミニ番組などの場合、前後の番組の視聴率に影響される部分が多い）　その他にも、この紙には、前四週の平均視聴率や、占拠率などの数字が並んでいるので、視聴率を単なる点ではなく線として分析することもできます。（占拠率とは、テレビをつけている人のうち、何パーセントの人がこの番組を見ていたか という数字です。）
ちなみに・・・昨日、NHKがW杯を中継していた時の裏番組を見てみると、NHK以外のすべての局が前四週の平均以下の数字に落ちています。特に、日テレ（「アンテナ22」4.7%で前四週の約半分）、フジ（「スマスマ」5.5%で前四週の1/3以下）、テレ朝（「報ステ」6.3%で1/3弱）などが、大きく割りを食っていることがわかります。一方でTBS（月曜ゴールデン「突入！あさま山荘」）は、視聴率が9.7%(前四週13.0%)と、落ち込みがそんなにひどくない。多分、普段サッカーを見ない層の視聴者をひきつけた結果ですね。
しかしね、昨日、ワールドカップの裏番組を作っていた人には心から同情します。こんな国民的イベントが裏に来たらしょうがない。黙って泣くしかありません。

車の運転

免許書は持ってないより、持ってるほうがいいです。出来たら会社に入る前に友達の引越しとかで、ロングバンとか運転の経験があるともっといいです。ロケに行くときは、基本的には専門の運転手付の車で出かける事が多いけど、衣装とかテーブルなどの小道具を返却するときに、わざわざ専門の人に頼むこともないので、そういうときは自分たちで運転して返しに行きます。美返（美術を返却する）とかいいます。

先日今年の新入社員が、会社で所有しているロングバンを借りに来ました。誰が運転するの？と聞くと、先輩が、でも僕も練習するかもしれません、とのこと。心配だな～大丈夫かいな～と思いながらも、誰にでも最初はあることだし、経験させないとね、と。
次の日、すれ違うなり｢すいませーん｣！？　自信がない人はやらなくていいですから、本当に。

ロケ弁の魅力

ＡＤとして入社した人が、最初にやる仕事のひとつとして｢弁当の手配｣というのがあります。某テレビ番組で、人気のロケ弁ベスト１０というのをやっていましたが、我が社がよくお願いするロケ弁がこの中に８つほど入っていました。（どこも似たような所でロケ弁をお願いしているのですね）

ある日、朝10時すぎに、玄関に｢まい泉｣のカツサンド弁当が10人前ほど置いてありますが、しばらく誰も取りに来ません。 どうもロケに持っていくのを忘れてしまったようです。その日のロケのスケジュールを探して、何とか担当者が分かり、携帯に電話をしたら、忘れたことに気が付いたけど引き返すことが出来ず、バカヤローと言われながらも途中のコンビニで買って済ませたということ。さて、この忘れられた弁当を誰が食べるか！？ここのカツサンドは結構人気で、、、結局同じ番組の他のスタッフの胃に納まったようです。

番組によって、このロケ弁は多いときは100個以上注文することがあり、だいたいの人数分を注文するのですが、日によってはたくさん余ってしまう。そうするとロケや、スタジオが終わると、この弁当を会社に持って帰る訳です。あるレギュラー番組のプロデューサーは、今半のすきやき弁当が好きらしく、この番組のロケがある日は夕方になると、ロケ隊が帰って来るのを誰かしらひそかに待ちます。｢おかえりなさーい、弁当余った？｣。

テレコムの一日

テレコムの始業時間は10時・だから一応この時間から一日が始まります。”一応”って書いたのは、この時間に一日が始まらない人も多いから。例えば・・・、朝の6時からロケに出る人もいれば、前の晩遅くまで仕事していたりして、午後に出社してくる人もいる。ここだけの話、オフィスが活気づくのは、午後になってからのことが「圧倒的に」多い。
朝が遅い分、夜はけっこう遅くまで人がいます。終業時間は午後6時。だけどこの時間に帰る人は、あまり居ない。

うちの会社の場合、色んな理由で（仕事が終わらない or 終電逃したor 明日の朝が早い・・・）会社でお泊まりという人が、毎晩かならず一人や二人はいるので、オフィスからまったく人影が消えるということはありません。

よく面接の時などに「どんな人に向いている職場ですか？」と聞かれることがあるけど、一つだけはっきり言えることは、「柔軟で適応力の高い人」に向いている仕事だということ。毎朝決まった時間に起きて、決まった時間にご飯食べて、決まった時間に寝ないと、体調が悪くなるという人は、はっきり言ってこの仕事には向いてない。

ところで、「テレビの仕事ってハードで、家にほとんど帰れないんでしょ」なんて言われることがあるけど、それは（少なくともうちの会社の場合は）違う。放送日前などは、かなり忙しくなることがあるけど、そうでない時は、週末はちゃんと休めるので安心してください。